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現代のストレス社会の中ではメンタルヘルスを重要視している企業が多くなってきました。

最も注目されている診療科の一つに心療内科があります。

一般病院に勤務されている看護師の皆さんはあまり聞きなれない方も多いと思いますが、複雑な社会の中で生きていくうえで、心の問題を抱えながら社会生活を営んでいる方に対しての私たち看護師の役割と心療内科での看護師の仕事内容をご紹介いたします。

心療内科ってどんな診療科でしょうか?

看護師普通

心療内科とは、ストレスなど精神的なダメージにより身体の健康を損なったり、肉体的症状や病気により精神的な症状をきたした状態を診察する診療領域です。

一般的な内科は身体の病気に対して治療されますが、心療内科は心と身体の問題に対して治療していきます。

例えば、身体の調子が悪いが、検査データは正常、しかし最近ストレスが強いなどの場合は心療内科となります。精神科と違うところは精神科では心の症状(幻覚・妄想など)に対しての治療を行います。また神経内科は脳血管障害や、パーキンソン病を取り扱う科となります。

心療内科で診察する疾患は?

うつ病

気分、感情に障害がでて、強い憂鬱感、イライラ感、悲哀感、不安感、寂しさ無力感などの症状があります。やる気が減退し、集中力や自分に自信がなくなったりします。身体的症状は睡眠障害、嘔気、嘔吐、倦怠感などがあります。

パニック障害

突然の動悸、息切れ、手足のしびれなど「死」を感じさせる発作のような経験をし恐怖を感じます。人前で、発作が出るのではないかと不安が強くなり外出しないようになったりします。

強迫神経症

出かける前に何度も、ガス、電気などの確認をして外出できなかったり、何度も手を洗ったりします。

社会不安障害

人前に出たり、他人と接すると緊張したり、頭が真っ白になって会話できないなどの症状があります。これを繰り返すことで他人が自分に対してどう思っているかが気になり社会から孤立していきます。

代表的な疾患を紹介しました。

心療内科にはどのような病状で受診されるのでしょうか?

発症のきっかけは人それぞれで、その人自身の考え方や周囲の環境の変化などで左右されるといえます。それにより脳の働きになんらかの問題がおきて発症するといわれています。

患者さんは非常に不安や落ち込みが強かったり、悩みが多く強いストレスを感じているなど精神的にデリケートな状態で来院される場合が多いです。

心療内科での具体的なお仕事

心療内科は、一般病院の中ではあまり見かけない診療科です。

主に多くは地域で、診療所やメンタルクリニックとして開業されています。内科クリニックと同じく、採血、点滴、心電図などの検査は行われていますので、基礎看護技術は確実に取得しておく必要があります。

一般的な病院での優先順位は身体的側面ですが、心療内科では社会的側面と精神的側面が優先されます。家庭や、社会生活に対して問題を抱えている患者さんが多く、家族や会社に話しができなかったり外出が億劫な場合もありますので、丁寧なコミュニケーションが求められます。

その他、治療や薬についての理解やそれらについての指導も必要となります。

患者さんの背景を考えどのようにすれば治療が効果的に行えるか、また患者さんにとって無理のない環境の中で、治療に取り組む事ができるかを考え押し付けにならないよう指導を行っていく必要があります。

心療内科では安心感を与えることが看護師の役割

強いストレスにより心と身体のバランスがとれず何らかの症状を抱えてこられます。

一般内科の疾患のように症状が、他覚的にわかったり検査データに現れたりする事がないため、丁寧に状態の経過をカウンセリングする必要があります。

看護師普通

このカウンセリングは医師が行うものですが、はじめの問診や情報収集は、看護師が行うところもあります。医師のカウンセリングとスムーズに連携できるよう上手くお話を聴取しなければなりません。デリケートな精神状態な患者さんに配慮し、看護師が話す言葉一つ一つに気を配り患者さんを不安にさせたり、傷つけたりすることがないようにする必要があります。また、患者さんは他人に知られたくない事をお話しないといけませんので、問診をする場所や環境はプライバシーが守れるように心がけます。

心療内科では、正確な情報を提供しないと、治療に支障がでます。患者さんが不振に思ったり、心を開いて打ち明けてくれない限り治療効果が上がらないのです。看護師は医師のカウンセリングの前に信頼して話ができる相手として選んでいただくことが重要となってきます。

看護師としての経験も必要ですが、社会人としての経験ををつむ中で、人の心の痛みがわかったり、本当の幸せが理解できたりするものです。心療内科への転職の際は、社会情勢やメンタルヘルスなど様々な分野の学習と社会人として多くの経験をすることで、患者さんに本当に寄り添う看護ができるでしょう。