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不規則で、多忙、体力勝負、的確な判断力を必要とする夜勤業務は、心身への負担が大きく、辛い仕事ですのでそれを妊婦がこなすのはより一層大変です。切迫流・早産のリスクも高まると言われています。

「妊婦の夜勤は免除される?」

私は病棟看護師として7年ほど勤務していました。その頃の私は独身でしたので、自分自身妊婦として夜勤をした経験はありませんでしたが、何人もの妊娠した病棟スタッフを見てきました。

妊娠したらすぐにでも夜勤を免除してできるだけ安全に休息を取りながら仕事ができるように環境を整えてあげたいところですが、残念ながら今現在妊娠している看護師の夜勤に対する規定は法律で決められていません。看護師不足が慢性化している現代では夜勤が出来るスタッフを確保するのも容易なことではないため、妊娠発覚と同時に夜勤を免除するというのは難しい状況であるといえます。

もちろん切迫流・早産の危険性がある場合や、重症悪阻の場合は夜勤が免除されますが、そのような場合には医師の診断書の提出が必要です。

「みんな夜勤はいつまでやっているの」

私が病棟看護師として働いていた時、スタッフの平均年齢は若く、20代の看護師が大半を占めていました。看護師長も40代前半であり、地方に比べると若いようでした。

看護師普通

妊娠したスタッフは6、7ヶ月頃まで夜勤に入っていた印象があります。みんなあまり体が辛いと弱音も吐かず、それがさも当たり前というように身重な体で夜勤をこなし、産休に入っていきました。

最近妊娠を経験した私ですが、もし自分が病棟で働いていた時に妊婦だったらお腹の張りと下肢の浮腫がひどいため夜勤は務まらなかったと思うし、そこまでして働かなければならないことに憤りを感じるでしょう。

看護師長がストイックだと、なかなか夜勤調整を言い出しづらく9ヶ月近くまで働かされたという看護師の友人の話も聞いたことがあります。病棟全体がそのような状況が当たり前と思ってしまっていたり、妊娠経験のないスタッフが多いとなかなかそこまでの気遣いが難しいようです。

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「夜勤中に気をつけたいこと」

このようにお腹が大きくなってもなんとかこなさなければならない夜勤ですが、正常な妊娠経過をたどっていても安心はできません。

妊娠初期は個人差はありますが悪阻が辛いです。看護業務で欠かせないオムツ交換や排液の処理など、悪阻を増悪させる仕事が避けられません。更にあまり知られていませんが、悪阻は軽いけど、とにかく頭痛がひどくなる場合もあります。私はまさに頭痛がひどく歩くのも困難な時がありました。

看護師を務める人は責任感が強い人が多いので、自分でやろうと頑張ってしまったり、人数の少ない夜勤で他のスタッフの仕事を増やしたくないと考えてしまうこともあると思いますが、そこは無理せずに他のスタッフに依頼しましょう。

妊娠初期~中期は貧血症状や急な血圧低下などで気分が悪くなったり目の前が真っ白になることもあります。

妊娠中期から後期にかけてはお腹が重たくなり張りやすくなってきます。下肢の浮腫もとても辛くなることがあります。私は体重増加が多くなってしまったせいで、下肢の浮腫が足先から大腿まできてしまい、とても辛く苦労しました。非妊娠時でも夜勤の下肢の浮腫は辛いですが妊娠中はより一層浮腫対策が必要です。

看護業務として患者のトイレ介助やベッドから車椅子への移動介助の頻度が高いですが、そのような業務もできるだけ他のスタッフに依頼しましょう。思いがけない転倒に巻き込まれてしまう危険があります。

このように、妊娠すると自分の体なのに全く予想外の症状がでてきたり、自分でコントロールできない不調が次々に出てきます。非妊娠時のように気軽に内服もできません。

言い出しづらい病棟の雰囲気に負けそうになる時もあるかもしれませんが、自分と生まれてくる赤ちゃんのために、無理はしないように夜勤業務にあたりましょう。

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