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看護師として、ミスをすることは決して許されませんが、人間のやることに完璧はありえませんので、大なり小なりミスは誰しもしたことがあると思います。

「看護師もミスをする生き物」

看護師普通

看護師をしてきて今までミスをしたことがないと言う人は聞いたことがありません。医療に関係のない人からすると、おいおい勘弁してくれよ!という話になってしまいますが、ヒューマンエラーは必ず起きるものだと、医療安全の講習会でも口癖のように言われています。

そして、本来ならばミスしたとき、あるいはミスしそうになったとき、ヒヤリハット報告書やインシデントレポートと呼ばれる報告書を書き、病棟でも情報を共有し合って、今後同じようなミスを起こさないためのカンファレンスをしっかり行う必要があります。

しかし、ミスを起こした当事者は、みんなから責められる、患者に申し訳ないことをしてしまった、看護師として資格だ、と色々な思いにかられます。

私も病棟での勤務経験がありますが、たくさんのミスをしてきました。

「可愛いウソ?」

認知症の患者はとにかく体にくっついている管という管を抜きたがります。

その代表が点滴のルートでしょう。新人の頃は自分の判断力の無さから、何度も点滴の針を抜かれて、病衣が血だらけなんてことは日常茶飯事でした。

だんだん身体抑制が必要な患者や、入院初日の夜に豹変しそうな怪しい匂いのプンプンする患者がなんとなくわかるようになってきます。

私が働いていた病棟は点滴のルート抜去1つでも、アクシデントレポートをかかなければならない、とっても勉強熱心で、真面目な病院でした。

2交代で夜勤が長かった私の病棟では、朝方になるとさすがに緊張感が途切れそうになり、とても眠いです。自分を奮い立たせ、眩しい太陽を目に焼き付けながら、冷たい水で顔を濡らしながらいつも夜勤を耐え抜いていました。

ある日、の明け方、もう少しで夜勤が終わるというころ、認知症の患者の元に訪室すると、いつもどおり笑顔を浮かべた患者が綺麗に抜いた点滴ルートを手に持っていました。

夜間は点滴をせず、留置針を包帯とテープでしっかり固定していました。抑制するほどの患者ではありませんでしたが、その時の気分で気になってしまったようです。

もうすぐ夜勤明けで帰れると思っていた矢先のことで、もちろん夜間は点滴をしていなかったので、皮下出血や腫脹、出血はなく、とても綺麗に抜けていたので、つい、私は日勤の受け持ち看護師に「点滴の針を嫌がっていたので私が抜いておきました」といってしまいました。

申し送りを済ませたら長い夜勤から解放されるという時間に私だけ居残りをして、アクシデントレポートを書くという事態を避けたいと思ってしまったのです。

「大きい嘘は必ずばれます」

私が話した体験以上の嘘はついた事がありません。なぜなら、必ず嘘はバレてしまうからです。

もし、抜去したルートが、留置針ではなく、消化管に挿入されたチューブなら、看護師の判断で勝手に抜けるものではありません。

膀胱留置カテーテルを抜いてしまったら、尿道を傷つけてしまっているかもしれない重大なことを隠すわけにはいきません。もし隠してしまえたとしても、対策を取らないままだと患者はまた同じことをしてしまうでしょう。

一番ミスが多い投薬も、ダブルチェックの時点でだいたいミスに気づきます。配薬時のミスも薬の残数を数えればすぐにわかってしまいます。

看護師困った顔

もしも、どうにかしてこのようなミスを隠蔽しようと思ってしまったら、その時点で看護師を続けるかどうかを悩んだ方がいいと思います。

最初は隠せるくらいの小さなミスも、そのうち取り返しがつかない大きくなってあなたの首を絞めることになるでしょう。

<追記>

※ちょっとしたインシデントなら隠してもバレないにはバレないですが…。もし隠していたことがバレたら本当に大変なことになります。基本的に小さなミスでも隠さないようにしたほうがよいです。