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看護師として働いていると、日々様々な患者・家族にであいます。

私は病棟看護師として10年ほどになりますが、看護師として働き始めた頃より明らかに患者・家族へのクレーム対応が病棟で問題としてあがるようになってきています。

「クレームがでやすくなった背景」

原因として、昔より治療や疾病に対しての情報がテレビやインターネットでわかりやすくなったこと、セカントオピニオンや細かなインフォームドコンセントが当たり前になり、患者・家族が話を打ち出しやすい状況になったことで医師への敷居の高さが変化したこと、個人情報保護法により、患者のプライバシーを事細かく保護する必要性を医療者のみならず、患者・家族も自覚してきていることがあります。

これらは、患者が正しい治療を受ける上でとても重要であり当然の権利です。医療者も患者の個別性を考え慎重に行動しています。しかし、それと同時に、そこに漬け込み患者は立場が上だ、だれよりもいい医療や看護を受けたい・受けさせたいという状況が過剰になっているのも確かです。

こうなると、看護師はますます医師と患者のあいだで板挟み状態になってしまいますね。

「本当にクレーマーなの?」

モンスタークレーマーといわれる人たちは、スーパー、学校、コールセンターなどの場所でよく聞かれますが、医療の現場にもモンスタークレーマーがいるというのはあまりメディアなどでは取り上げられていないような気がします。

しかし、病院の受付に来ていきなり小さな事に対して、こちらが対応に困るようなことを言ったり、病棟でも看護師の対応が悪い、などをきっかけに様々な事を言ってくる人がいるものです。

このような事を一概にはクレームとは言い切れません。もちろん、こちらにも不手際がありこともあります。

病院にくる患者は、もともとの状態よりも調子が悪い、どこかが痛いなどの不快症状も抱えていることがほとんどなので、看護師側の些細な態度もマイナスに受け取りやすい状況にあるというのが、医療現場の特徴です。

まずは、本当その人がモンスタークレーマーなのか見極めることで、医療者も関わり方が変わります。

「クレーマーだから気をつけよう!を気をつけよう」

看護師普通

何度も入退院を繰り返している患者のなかにもモンスタークレーマーがいると、スタッフ間でもこの患者と家族には気をつけよう、ベテランのスタッフをつけよう、と対策を取ることでしょう。

接遇や知識の豊富さからその選択は正しいと思います。接遇によって患者・家族の受け取り方が変わることもあるでしょう。

でも、その人がモンスタークレーマーだったとしたら、一般常識では対応しきれないケースが多く、一度こちらが要求を飲むと、すぐさまエスカレートしていきます。

実際のケースでも、マットレスが気に入らないので変えて欲しいとの要望から始まり、4人部屋ですが、ベッドと床頭台の位置が気に入らない、隣の人のテレビの音量が気に触るから注意しろときて、自分は大きな声で携帯電話で病室で話すがこれを注意すると、お前の名前はなんだ、自分は院長の知り合いだぞ、なんて言う患者がいました。

このようなケースは書ききれないほどありましたが、一つ言えることは、ビクビクして、全てにイエスと答えているとキリがなくなるばかりか、ただのわがままに毎日付き合わされることになることです。

あの人はイエスと言ったのよ!となるとクレーマーたちの思う壺なので、クレームが多い患者家族は、まず冷たい印象を与えないように仲良くなり、こちらの意見も多少言いやすい関係にしましょう。媚を売るのではなく、あくまでもこちらの言い分を言いやすくするためです。

そうすることで、全く関係ができていない状態よりも、会話に角が立ちづらく、相手もクレームになる話のタネを見つけづらくなります。

⇒ 新人看護師にクレーム対応のアドバイスをするとしたら