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今回は夜勤業務が出産に与えた悪影響について少し考えてみたいと思います。

私は看護学校を卒業後、総合病院に就職し、結婚をするまでの約7年間、消化器内科病棟で勤務しておりました。

2交替勤務だったのですが、入職して2ヶ月後から夜勤に入り、最初の数ヶ月のみ月4回夜勤、その後は多いときで忘れもしない月14回夜勤という時もありました。月14回夜勤の月は、日勤は4回のみでしたので、自分は夜勤専門看護師として就職したのではないかと勘違いしてしまうほどでした。

「夜勤業務が出産に影響するの?」

結婚するまでの7年間というのは、ちょうど20代で、20~27歳のころでした。周りの同僚の話を聞くと、夜勤続きでお腹が張りやすく、切迫流産・早産になりかけた話や、妊娠初期の段階で出血してしまった、などという話を聞いたことがあります。

また、夜勤では少ないスタッフの中で業務をこなさなければならないという状況から、妊娠8ヶ月の身重な体で、急変時に夜間から朝まで患者の心臓マッサージをし続けなければならなかった、という方もいました。

その方は私よりはるかに大先輩で、今は現役を引退されています。そのような職場環境は今では考えられません。しかしその方は無事に元気なお子さんを産むことができたとのことでしたので、これもまたびっくりな話でした。

「妊娠しやすい体を整えておきたい20代と夜勤」

さて、では、私の場合はどうだったか振り返ってみたいと思います。

最初に述べたように、私もなかなかハードな夜勤生活を送っていたのですが、私が夜勤業務をしていたのは、あくまで結婚直前までの話です。

じゃあ、出産には影響ないじゃないか、と思いますよね。確かに出産には直接の影響はなかったと思います。実際私が出産したのは、退職して3年後の30歳のことでしたから。

しかし、妊娠するまでには少なからず影響がありました。

「夜勤ストレスによるPMSの悪化」

PMSとは月経前症候群と言われ、生理が来るまでのおよそ1週間の時期に下腹部痛、頭痛、腰痛、自律神経の不調などの症状が強くでることをいいます。

私の場合、就職して3年を過ぎた頃から、PMSがメンタルに強く影響するようになったのです。初めはとにかく仕事のストレスから、イライラ、モヤモヤするという状況でした。

そして、産婦人科で屯用の軽い精神安定剤をもらって服用していたのですが、数年にかけて段々軽い薬が効かなくなり、薬が強くなっていき、睡眠導入剤も併用するという感じでした。

退職するころには、夜勤業務中に軽い過換気症候群に陥ることもありました。夜勤業務の多忙さと、責任の重さからが原因だったと思われますが、必ず深夜2時前後にこのような体調不良がありました。

これはあくまでもPMSであり、生理が来れば症状ななくなりました。もし私がPMSを発症し始めた時から、夜勤業務がなく、症状の辛い深夜帯に仕事ではなく、しっかりとした睡眠を取れていたら、自律神経を不安定にすることはなかったと思います。

「夜勤からのPMSが妊娠・出産に与えた影響」

私の場合は、退職後もPMS時に精神安定剤を内服する必要性がありました。それは妊娠した時にも影響しました。妊娠中も安定剤をのむことで、他の妊婦より5%流産のリスクが増加するそうです。

このことに私はとても戸惑い、でも、精神安定剤を飲まないでイライラモヤモヤして胎児に影響を与えることも心配でしたので、漢方の精神安定剤を服用しました。ありがたいことに、妊娠し女性ホルモンバランスが変化したことにより、妊娠初期の段階で、内服の必要性はなくなりました。

このように、人間に備わっている体内時計のリズムに逆らって、夜勤業務をしなければならない状況は、妊娠出産適齢期の女性に影響をもたらすことになるのです。