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ストレス社会で、心の病気の罹患率が高くなってきており、うつ病や、摂食障害、パニック障害などの精神科疾患をわずらう患者さんも年々多くなってきています。

精神科といえば、以前より偏見的な視点で見られることが多く、私たち看護師も、やや敬遠しがちで未知の部分が多い診療科です。

こちらでは、精神科患者さんの現実と、看護師の仕事の内容を詳しくお伝えし、今後の転職活動にお役立ていただきたいと思います。

精神科とは?

看護師普通

精神科は、精神障害・精神疾患・依存症などの診療を行う診療科です。

心の病気、心の症状を扱う科で、病名としては、躁病、うつ病、統合失調症、神経症。不眠症なども含まれます。症状は、妄想、幻覚、幻聴、抑うつなどを心の症状とし、精神科疾患として扱われます。

以前の精神科病院は、とにかく患者さんを閉鎖病棟で監視しているイメージですが現在は、全てそうでなく、摂食障害などは一般病棟に入院されたり、閉鎖病棟でも以前のように鉄格子の囲いなどある所はほとんどないようで、よほど重症な場合以外は比較的開放的な環境にあるようです。

精神科病院ってどんなところ?

精神病院は山奥に建てられているイメージですが、現在では、社会生活において精神疾患をわずらう患者さんが多い事により、地域でクリニックとして開業されている医師も多くなってきました。通院する患者さんの窓口も広くなり相談しやすくなっているといえます。クリニックでは外来が中心となってきます。

大学病院は、外来と入院病棟がありますが、重症の患者さんは、精神科の専門病院で治療する事が多いです。

精神科専門病院は精神科単科で構成されていて、入院患者さんが中心です。

現在では、認知症専門病院や、アルコール依存症、薬物依存症など様々な専門分野に分かれた病院も多くなってきています。

精神科の患者さんは?

精神科疾患は、一度罹患すると長期の経過をたどり治療を続けている患者さんがほとんどです。

精神疾患の治療は、薬物療法が中心で、月に何度かの通院のみの患者さんもいれば、通院して、何時間もカウンセリングを行う患者さんもいます。また、患者さんによっては、話をしなくても側に誰かいるということで安心することで治療につながっていく事もあります。

入院中の患者さんは薬物療法をしながら、薬の調整を行ったりしながら過ごされます。時には興奮したり、独語をずっと話ていたり、暴力行為が伴ったりということもあります。

パニック障害や、摂食障害などは行動療法を取り入れながら治療が行われます。

精神科の看護師の仕事と看護の役割

精神科は、医療行為があまりない診療科です。外来業務でも通常の点滴や、採血などはほとんどありません。

患者さんが外来にこられる場合は、以前の外来受診からの病状の変化や、服薬が確実にできているかなどの確認をカウンセリングしながら行います。このとき、一般の患者さんのようにお話をしても、お話していただけないこともあります。患者さんが心を開いてくれるまでかなり時間がかかります。

やはり患者さんの現病歴を十分把握し、患者さんに、自分の存在を理解してもらう必要がありますが押し付けにならないようなアピールが必要です。患者さん個々によってコミュニケーションは全く違ってきますから、先輩に聞いたりしながら、ソフトに関わっていきましょう。

患者さんに拒否される事もあっても無理に介入しようとせず、見守りの姿勢も大切です。

また、患者さんから暴言を受けることもありますが、感情的にならず、平常心で仕事できる強い精神力が必要です。病棟では、病状の重い患者さんもいますので特にこのような状況が多く見うけられます。患者さんの話を「聞く」という力や姿勢を身に着けましょう。

患者さんが想像もできない行動をとられても、落ち着いて根気強く付き合っていく事が、患者さんの治療の一環となり社会復帰へのステップへとなります。

患者さんの日常生活動作は自立されている方がほとんどなので、日常生活の援助となる清拭や排泄介助などは少なくなります。

薬物療法中心ですので医療行為もないため、一般病院での医療や看護から少し距離を感じるかもしれませんが、精神科での勉強をしっかりと行うことで、精神科認定看護師の資格を取得できる事もありますので、スキルアップにつながると思います。

リスク管理をしっかりとできれば大丈夫!

一般の病院でもリスク管理のこと厳しく指導されます。

病院で働く上ではいつどのような事が起こっても対応できる能力や自分の身体も守りながら仕事しなくてはなりません。これはどこの現場でも同じですが、精神科病院では疾患のため暴れたり、暴力行為にいたる事もあり、看護師自身も身に危険が及ぶ事もあります。

精神科で働く場合、このようなリスクに対してのマニュアルなどの整備がなされているか確認しておく必要もありますし、男性看護師の方も多く採用されていますので、勤務体制の確認も必要かと思われます。