85

一般病院は、平均在院日数のしばりがあるため、急性期の治療がおちつけば、在宅へ退院していただくよな取り組みをしています。しかし、高齢化や、様々な社会的背景から、十分な環境が整っていなかったり、家族の受け入れができていなかったりして、もともと住んでいた家に退院することが難しい患者さんが多いのが、今の医療の現実です。

そのような患者さんの受け入れ先との一つとして、療養型病院があります。

療養型病院の患者さんの特徴

看護師普通

療養型病院の患者さんは、急性期は過ぎたが、これからも、医療の提供が必要な患者さんが主で、例えば、気管切開で人口呼吸器管理が必要な方や、胃ろう増設後で、経管栄養の管理が必要な方など、今後も医療と切り離せない病状で、しかも、日常生活が自力で行なえない、意思の疎通が不可能な、寝たきりの患者さんが多い現場となります。

療養型病院の看護は、看護補助者との協力がポイント

患者さんの傾向として、ねたきり状態の方がほとんどを占めていたり、認知症の症状を伴う患者さんが中心になりますので、介護という仕事も大変重要となります。ですので、看護補助者の数は、一般病院より多く採用されています。

看護師の看護の仕事と、看護補助者さんの介護の仕事との連携、チームワークが患者さんの病状を左右することにもなりかねます。

看護師ももちろん一緒にケアを行ないますが、入浴介助、おむつ交換、食事介助など、看護補助者中心で行なってもらいます。その際、患者さんの異常に早く気付いてもらうよう、注意事項を伝えたり、何かあれば、報告をしてもらえる関係づくりが大切になってきます。

そのため、看護補助者、看護師と、共同で勉強会を開催している所もあります。このように違う職種の方と、一緒に仕事することで、介護という分野の勉強ができたり、看護補助者に指導を行なうことで、看護師として、教育姿勢が身につきます。

特に夜勤帯は看護師と看護補助者2名で行なうこともあり、夜間緊急時の協力体制は特に重要となってきます。

患者さん家族との良好な関係を保つことで、看護師のやりがいにつながります。

一般病院よりも長期入院が可能な医療機関として、療養型病院を希望して入院される患者さんやその家族が多くみられます。

 長期入院されることにより、家族とも長期にお付き合いしていくため、私達看護師は、その患者さんや家族のご意思や、ご意向にそった看護や介護の提供を行なう必要があります。患者さんは、言葉を伝えることができない方も多いため、家族の方々とのコミュニケーションは重要となってきます。特に終末期をお迎えになる患者さんの看護は、家族の方との関係がよければ、ご本人、ご家族共に、ご満足いただける看護の提供ができるでしょう。

療養型病院の看護は体力勝負

寝たきりで、意思疎通が図れない患者さんが大半ですので、看護師と看護補助者で日常生活の援助を行ないます。入浴介助は、長靴・エプロン着用で、入浴中の異常の早期発見と入浴後の褥創の処置や観察を行ないます。おむつ交換は2名でペアを組み、約3時間おきにお部屋を順番にまわっていきます。食事は車椅子に移動できる方は移動してもらい、食事介助します。経管栄養の方は食事前に身体の位置をポジィショニングしていきます。

このように、身体をもちあげたり、移動したりする動作が多いため、体力と健康維持が重要な課題です。また、腰痛が悪化し、仕事に支障をきたすこともありますので、こまめな身体のメンテナンスが必要となってきます。

→→ キツイ、汚い、危険!3Kな看護師業務で最もきつかった仕事ランキング

療養型病院の看護師さんのお給料は?

看護師ニコニコ

一般病院の看護師の平均月収が約32万円、年収も約470となっておりますが、療養型病院と比較してそれほど、変わりはありません。

日勤帯も、日々同じケアの提供で、一連のケアが終了すれば、よほどイレギュラーな事がない限り残業はほとんどありません。夜勤帯は、看護補助者と2人で夜勤している場合、多少の残業がありますが、ほとんどないと言ってよいと思います。夜勤手当などは、各病院によって様々ですので、看護師求人サイトを活用して、比較されても良いかと思います。

療養型病院にはこんな看護師さんが向いています

急性期の医療処置、手術などや最新の医療の経験をつみたい方は、療養型病院には向いていません。とにかく患者さんの身の回りのお世話を行うのが大好きだというような看護師さんは、療養型病院は大歓迎だと思います。

スキルとしては、基礎看護技術である、清拭をしたり、入浴介助、オムツ交換をしながら患者さんの皮膚の観察ができたり、人工呼吸器の管理、酸素の管理など一般的な看護と異常の早期発見と急変時の対応ができれば大丈夫です。急性期病院35年の経験があれば、即戦力として活躍できます。特に、寝たきりの患者さんが多いことで、褥創に興味のある方は、褥創予防や褥創ケアは、スキルを発揮するには最高の現場ではないでしょうか。

認知症を伴う方もおられるので、認知症看護に興味のある方のスキルアップにもつながります。