105

看護の現場ではミスは絶対に許されないという反面、ロボットではできない仕事がほとんどなので、必ずヒューマンエラーは起きてしまいます。

その都度、しっかりと病棟で話し合って、対策を立てていくことが重要です。

私が看護師をしていて、看護師を辞めたいと思った時の体験をお話します。

「注射のミス」

病棟で勤務していた時の話です。

ある日、医師から臨時の指示で、ある患者に注射をしてくるように言われました。

私は何も考えずに医師に渡された指示書を持ち、注射の準備を始めました。

注射の準備は必ずダブルチェックをするのを徹底されていましたが、ナースステーションにいつまでたってもスタッフが帰って来なかったため、私は一人で薬剤を準備しました。

そして、薬剤を注射器につめたところで先輩スタッフがステーションに戻ってきたので、空のアンプルと注射器と指示書を見せてダブルチェックを頼みました.

そこで、先輩が、「どうしてこの患者に鎮痛剤をうつ必要があるの?」と聞かれました。その時に私もなんでかな?と思いました。

そこで、よくよく指示書を見てみると、私の準備した薬剤と医師の指示が異なっていました。医師が指示した内容は造血剤だったのですが、薬剤名が似ていたので準備を間違えてしまいました。

看護師困った顔

患者に投与はされなかったものの、薬剤を使用する目的をしっかり考えていれば防げたミスでした。

「採血の間違え」

その日は夜勤明けの朝で、いつもよりとても多くの採血患者がいました。

2時間程度の時間で私一人で30人ほどの採血を取らなければならなかったので、絶対にミスをしないようにしなければいけない、と気が張っていました。

幸いスムーズに採血が進み残すところあと数人になった時に、私は安心しきってしまったのか、4人部屋の患者の採血を取り違え、採血の予定がないかたから採血をとってしまいました。

患者本人は認知症があったため、私に言われるまま採血を取らせてくれました。いつもは徹底していた名前確認も、顔なじみの患者だから間違えないと思い、確認をせずに採取してしまいました。

夜勤明けで帰ろうとした時に、検査室から、「患者の採血結果がいつもと大幅に違うし、血液型も違っている」と報告を受け、真っ青になりました。

看護師困った顔

どんな時でも気を抜かずに、安心している時こそいつものルーティンワークを守らなければならない

と痛感したときでした。

⇒ 看護師としてミスを防ぐための対策

「検査日の間違え」

これも、夜勤中のお話です。消灯間際に明日検査だから下剤を飲ませなければならないと患者に手渡しました。

患者は意識レベルのハッキリした人でしたが、何も言わずに下剤をコップ1杯飲みました。

しかし、深夜帯になって、記録を書いている時に、何か違和感を覚えました。下剤の処方せんの使用予定日や、医師の指示簿を見直したところ、その患者の検査日が明日ではなく、明後日であったことが発覚しました。

私が完全に日にちを1日間違えてしまったのです。

次の日の朝一番に担当医に報告し、なんとか検査を1日早めてもらえることができたので、患者には迷惑をかけずにすみました。

このように、直接的に患者の大事にはいたらなかったとしも、もしも私がしっかりしていれば、そのミス自体も防ぐことができたのに、と考えると自分は看護師に向いていないのではないかと思い、今でもやめたくなります。

しかし、やめたいと思うのは逃げることであって、どうやったら、ミスを防げたか、防止できるかをしっかり考えることが必要なんだと思います。

患者に迷惑をかけてしまった分、そこからしっかり学んでいく姿勢をいつまでも忘れないようにしなければなりません。

これが私の看護師を辞めたいと思うほどの失敗体験でした。

⇒ 看護師としてのミスを隠蔽・嘘をついてしまったことは・・・